紙のカルテと電子によるものの違い

病院や歯科医院など日常生活で利用する機会もあるかと思いますが、受付で診察券を出すと、受付の人がパソコンを操作しているのを見たことがあるでしょう。これは診察券の番号や名前から電子カルテを検索しているのです。ひと昔前まではカルテと言えば紙に手書きしてあるものでした。医師がカルテに症状や所見、処方する薬などを記入していましたね。日本では2001年に厚生労働省が策定した保健医療分野のグランドデザインにおいて、2006年度までに全国にある400床以上の病院、もしくは診療所の6割以上が電子カルテシステムを導入するように普及を図ることが目標として掲げられました。2018年の現在でもこの目標は達成されていませんが、着実にカルテの世界に電子カルテというものが増えてきています。

電子カルテとはいったいどの様なものなのか

それでは、電子カルテとはいったいどの様なものなのでしょうか。今まで紙のカルテに医師が記録してきた患者の訴え、医師の診断経過や結果、血圧などの情報の他、看護記録、検査結果、画像情報など、診療に必要な様々な情報を電子的に管理・記録する情報システムです。簡単に言えば、診療情報をコンピュータに入力するためのシステムのことです。問題点もあります。カルテは医師が自然言語や絵や図を使って記入されることが多いですが、電子カルテではそれが難しく、技術上の問題となっています。また今のところ、電子カルテシステムを採用していても、他の病院を進めるために書く紹介状にはデータや診療画像を印刷して、患者さんに持って行ってもらうしかないなど、発展を促す余地がある部分も残っていて、完璧と言える状態にはまだ至っていません。

電子カルテのメリット・デメリットを知る

電子カルテのメリットは、紙カルテは一人に一冊が通常ですので、誰かが使用している間には別の誰かがカルテを確認することが不可能です。しかし電子カルテであれば、ネットワークにつながっている端末があれば、複数の場所で確認する事ができます。また紙カルテの様に収納場所を取らず、患者全員の状態をデータで一括管理できるので、他科との連携もでき作業効率が格段によくなります。逆にデメリットはと言えば、機械の故障や、停電などによるシステム障害があります。また外部からの不正アクセスやウイルス感染による情報漏えいやカルテの改ざんのリスクもあります。端末の操作が必須ともなります。導入しようと思えばコストがかなりかかるという点もあります。業務効率の改善にはかなりメリットがありますがデメリットも多くあるのです。